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パリの香りをどうぞ
 菅佳夫のフランス通信
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皆様、春の訪れに如何お過ごしですか。
フランス通信161号をお送りしますので
よろしくお願い致します。
お元気でお過ごしください。
菅 佳夫

添付写真: ソーのマグノリア

フランス通信(161)  弥生                Paris,le 14 Mars 2019

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*パリにも春の訪れ ( Le printemps est venu à Paris ) : 日中の気温が15℃を超え、日によっては20℃にも達した異常ともいえる暖かな晴天の日が、2月後半に12日間程続き、その後はいつもの寒さが戻りましたが、さすがに3月ともなれば空気に柔らかさが感じられ、アパートの窓から、そして電車の中から、何処かに何かが芽を出し、何か花が咲いているのではないか、と眺め回してはワクワクするような毎日です。真っ先に柳(le saule)が芽を吹き、テラスにある背丈が1m程の小さな杏(l’abricot)の木に花の蕾が10個程、こちらの人がアマンディエ(l’amandier)と呼んでいる小桜の様な淡いピンクの花が咲き、向かい側の2本のポプラの木(le peuplier)の枝先が紅く膨らんで真っ直ぐに勢いよく天に向けて伸びていく様子には元気を与えられる気がします。駅の草むらに白、紫、ピンクのプリマベーラ(la primevère)、近くの住宅街に木蓮(le magnolia)、モンスリー公園の芝の間からは黄色のクロッカス(le crocus)、高速道路の土手には黄水仙(la jonquille)が咲きました。間もなく明るい黄色の連翹(le forsythia)も咲くことでしょう。朝市には南仏名産の真っ赤な苺“ガリゲット”(la guariguette)が,バルケット(la barquette)と呼ばれる250gの容器に盛られて沢山に並べられ、良い香りです。春一番とも云える130km/h(時速で測ります)の強風(la rafale)も吹きました。これからどんどん日も長くなり、明るく、暖かくなって、、、嬉しい春の訪れです。

 

*パリ水族館にクラゲ槽 ( Le médusarium de l’Aquarium de Paris ) :クラゲは海水浴などで人を刺すので嫌われ者ですが、骨の無い動物(l’invertébré)の中でもその姿には不思議な美しさが見られます。パリ水族館では5年余りの歳月を掛けて、その種類も多く、研究も進んでいる日本に度々出掛けて学び、クラゲの種類も豊富に集めて、この度公開に至りました。2つの大きな水槽は背景を黒く暗くして、世界の海に生きる殆ど透明なクラゲや、色鮮やかなクラゲ6000匹余りが乱舞する姿が見える様に造られ、そして筒形の水槽は24に分かれ、水温も異なる中でクラゲが生まれ、成長していく様子が見られます。こうしたクラゲのコレクションを公開しているのは日本で2ヶ所、アメリカに1ヶ所、そしてこのパリの水族館の4ヶ所だそうです。Aquarium de Paris – Cinéaqua (5,Avenue Albert de Mun, Paris 16e)メトロTrocadéro下車、毎日10時―18時、入場料:20,50€、12歳未満:13,00€、全館43の水槽に500種・1万尾の魚が見られます。

「ノーベル賞につながる青い光は流し台で輝いていた―。化学者の下村脩さんは米西海岸の小島に十何年も通い、来る日も来る日もオワンクラゲを採集した。計85万匹。抽出した液が偶然にも流し台で海水と反応。光る仕組みを解き明かしてくれた。前日まで研究は暗礁に乗り上げていた。仮説は崩れ解明の糸口は尽き、米国人教授との仲も険悪に。思考を乱されぬよう妻子とすら何日も口を利かず、小舟でひとりこぎ出し、波の上で考え抜いた。クラゲ、ホタル、イカ、ヒトデ、キノコ ―。地球に自ら光を発する動植物は多いが、発光生物の研究に生涯を捧げる学者は少ない。なぜあれほど長く、あれほど一心に打ち込むことができたのか。90歳で亡くなったと聞き、自伝や講演録を開いてみる。「皮肉にも原爆が私に化学者としての第一歩を与えました」。長崎県諫早市内で閃光を見たのは16歳の夏。白いシャツが「黒い雨」に染まる。顔半分がケロイドに覆われた友人、うずたかく積まれた遺体の山が網膜に焼き付いた。その夏少年の人生観は一変する。「偉い有名な人になりたいとか、金持ちになりたいとかの願望は消え失せた。人生についての野心がなくなった」。残った夢はただ一つ。未知のこと、新しいことを学びたい。知的な探求心だけだった。最晩年まで研究一本を貫く。「私の研究分野は狭い。でも私ほどいろいろな種類の発光動物を化学的に研究した者はいません」。光に導かれ、光で貫かれた人生であった。(20181023日 朝日新聞「天声人語」)

*ヴァザレリ「フォルムの配分」展 ( Expo.VASARELY « le Partage des Formes » ) :ハンガリー生まれのフランス人画家ヴィクトール・ヴァザレリ(1906-1997)1970年代に活躍した造形画家であり、グラフィストで、「幻覚の師」(le maître de l’illusion)と呼ばれ、その抽象的、幾何学的な作品は、線、円、角等の形に赤、青、緑、黄、紫、等色々な色を施した、見ていると何か錯覚や幻覚に陥る様な、万華鏡(le kaléidoscope)を覗いている様な不思議な感覚に囚われるのが特徴で、多くの芸術家、建築家達に大いに影響を与えました。当展は初公開の物を含む作品や資料など300点余りを展示してその特徴を物語る初の大回顧展です。Centre Georges Pompidou (Place Georges Pompidou, Paris 4e, メトロRambuteau) にて56日迄開催、火曜日を除く毎日11時―21時、入場料14

 

*クールベ生誕200年 ( Le bicentenaire de la naissance de Courbet ) : 画家のギュスタヴ・クールベ(1819-1877) はパリから約430㎞の小村オルナン(Ornans)に生まれました。法律を勉強する為にパリへ上京した彼はルーヴル美術館でダヴィッドの大作“ナポレオンの戴冠式”(le Sacré de Napoléon)に圧倒され、自分だって出来ると気負って315x668cmの“オルナンの埋葬式”(Un enterrement à Ornans)(1849)を描いて出展、注目を集めて以来画家として活躍しましたが、レジオンドヌール勲章を断るなど持ち前の気難しさから非難を蒙ることも多く、1871年にはパリ・コミューンヌ(民衆革命政府)に加わり、ヴァンドーム広場に立つナポレオン記念塔を市民の拍手喝采のうちに破壊、その責任を問われて監獄入り、莫大な賠償金を科せられてスイスに亡命、、、といった波乱な一生の割には画家としてはあまり知られてはいなかった様です。ところが“世界の起源”(l’Origine du monde)(1866)と題した恥毛も露わな女性の腹部を描いたスキャンダラスな作品が1995年にオルセー美術館に展示されて一躍有名になりました。彼の故郷 オルナンの美しい流れに沿った生家“エベール館”(Hôtel Hébert)は“クールベ美術館”として2011年に開館しました。(以上は小信56(2011712日配信)にてご紹介済み)今年はクールベ生誕200年にあたり、当館では数々の記念行事が予定されていますが、一番の話題はクールベの末の妹ジュリエットの横顔を描いた作品が発見されて展示されていることです。襟のレース飾りもきちんと、優しいピンク色の頬のジュリエット、、、地元の人が1987年にジュラのアルボアの競売で、作者不明の、しかし綺麗な絵として安く手に入れたものでしたが、最近になって額縁代わりに使われていた木片を剥がしたところ“CG ”という署名があり、裏面に“妹ジュリエットへ”の一言が記されていて、クールベの作品と認証されたものです。この“ジュリエット”に続き2017年には“レマン湖の眺め”(Vue du lac Léman)がノルマンディのグランヴィルの小さな美術館で、“波”(la Vague)がパリ市郊外の納屋から見つかりましたが、この2点がこの機会に一般公開されるかどうかは今のところ未定です。

Musée Courbet, Place Robert Fernier, 25290 Ornans  www.musee-courbet.fr

 

2019314Sainte Mathilde 日の出0706・日の入1853 パリ:朝夕7/日中13℃曇天、ニース:7/16℃晴天、ストラスブール:6/8℃曇天、「初さくら旅立ち送る卒園式」皆様お元気で、

 

フランス通信(160)  如月、梅見月        Paris,le 12 Fév.2019

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*2月に(au mois de février : 節分、立春と続き、日本からは梅の花が咲いたとの便りがありました。送られてきた写真によれば、紅梅も咲いたようです。こちらはまだまだ冬で、寒く灰色の景色ですが、ほんの時たま日本の冬を想わせる青空に暖かな陽射しを感じる日があります。そんな日はカフェの日当たりの良いテラスは満席、パリっ子は日向ぼっこに余念がありません。山岳地帯各地では可成りの大雪に、道路は閉鎖され、遭難者も出ている様子ですが、パリやボルドー、トゥルーズ等の大きな都市では、市民の色々な不満が昂じて昨年末から続く”黄色のベスト“運動(mouvement « Gilets jaunes »)が、政府による解決を見ないまま続き、市町村役場には誰でもが苦情、不満、意見などを自由に書き込めるようなノート(le cahier de doléances)が置かれ、市民の動きは次第に大きく、広く地方都市にも及び、その上に教職員の”赤いペン“(Stylos rouges) , 更には”赤いマフラー“(Foulards rouges) ,”青いベスト“(Gilets bleus)、それに労組CGTの赤いベスト(Gilets rouges)も加わってのデモ行進、、、、次は何色か、、、? そして何時迄続くのか、特に週末は何となく騒々しく過ぎています。

「パリの春は黄色い花で始まる」と云いますが、南仏からは既に先月“ミモザ”の花便り、、、、もう少し寒さが緩んできたら、近くのソーの住宅街に連翹、モンスリー公園にクロッカスや黄水仙、線路際の土手にタンポポやプリマベーラなどを探しに歩いてみましょう。日が3分、4分と次第に長くなってくるのを感じて、何か期待出来そうな嬉しい気がしています。

*春節・中国のお正月 ( FETE DU PRINTEMPSLE NOUVEL AN CHINOIS ) :日本の旧正月に当たる2月5日、中国は新年を迎えました。十二支では「亥・猪」でイノシシですが、中国では「豚」(l’Année du cochon, le 12e signe du cycle zodiacal)で、こちらのテレビで「中国は今年は“ブタ年”、豚は富裕の象徴、商売繁盛に繋がり、、、」としきりと説明しています。祭事は1週間から10日間続き、パリ13区と20区の区役所を中心に、音楽・舞踊の会、展覧会が開かれ、料理や習字の実演が行われ、伝統的な獅子舞や龍の舞、仮装行列も赤、白、黄色、、、、派手に、賑やかに繰り広げられています。但し、爆竹は当局から禁止されて使えず残念ですが止むを得ません。この機会にフランス郵便(la Poste)は、中国のアーチストのデザインによる年賀切手2種を発行、郵便局や郵便博物館で販売しています。パリの中華街(唐人街)のベルヴィル(Belleville,Paris 19e,20e )とパリ13区のショワジィ通りやイヴリィ通り(Avenue de Choisy ,avenue d’Ivry, Paris 13e)等では、並木や店の軒先を、黒い墨で大きく「福」ばかりでなく「春節快楽」、「新春佳節」、「百年好合」、「萬事如意」、、、と書かれた赤い提灯や幟、旗、ビラで飾り、寒さを忘れて賑わっています。

*「フジタ・生涯の作品」展 ( Expo. « FOUJITA , OEUVRES D’UNE VIE » ) : 派手に生きた1920年代のモンパルナスの日々はよく知られていますが、1930-1940年代のラテン・アメリカや極東アジアへの旅、第二次世界大戦中の生活、等、あまり知られていない時期を含め、1913年最初のパリ滞在から亡くなる1968年迄の作品36点を展示して、フジタの生涯を振り返る展覧会で、「ジャポニスム2018(*)」記念催事の一つです。316日迄、パリ日本文化会館にて、月曜、祭日を除き12時―20時、入場料7€ です。 (Maison de la culture du Japon à Paris ,

101bis, quai Branly, 75015 Paris, メトロ Bir-Hakeim下車)(*)「ジャポニスム2018

江戸幕府と通商条約交渉の為、ナポレオン3世の使者が18589月に下田港に上陸、同10月に日仏修好通商条約が締結されてから160年を経たことを記念、「ジャポニスム」の名で数々の催事が行われました。

 

*「信じられない物語“郵便配達夫シュヴァル”」(映画)(Film « L’INCROYABLE HISTOIRE DU FACTEUR CHEVAL « ) : 「パリから南へ545㎞、オートリヴ(Hauterives)と云う小さな田舎町、そこには今や有名となった“理想の宮殿”があります。巾14m、奥行き24m、高さ10mの小さな宮殿は、勿論シャンボール城やヴェルサイユ宮殿とは比較になりませんが、この町の郵便配達を務め、皆から“配達夫シュヴァル”(Facteur Cheval)と呼ばれて親しまれたフェルディナン・シュヴァル(Ferdinand Cheval(1836-1924))43歳の18794月のある日、配達からの帰りの路傍に見付けた奇岩から、その昔夢に見たお伽の宮殿(*)が胸に蘇り、それからは石を積み重ねることから始めて、実に33年の年月をかけ、自分の手一つで造り上げた“理想の宮殿”なのです。誰の手を借りることも無く、時にはローソクの僅かな光を頼りに夜を徹して作業に勤しみ、石灰、モルタル、セメントで石を固め、遂に1912年 夢見た理想の宮殿が出来上がりました。

東正面は完成に20年を要しましたが、ローマ皇帝シーザー、古代ギリシャの数学者アルキメデス、そしてガリアの族長でローマに反抗したヴェルサンジェトリックスの三体の巨人像が塔を支えて立ち、西正面の壁の窪みにはスイスの山小屋、イスラム寺院のモスク、中世の城館、インドの寺院を模して世界を表す等々、それなりの理想が施されています。しかもこの宮殿は後にピカソやニキ・ド・サンファール等に大いに影響を与え、又、素人によるナイーヴな建築の唯一の存在として1969年、当時の文化相アンドレ・マルローにより“歴史記念建造物”に指定されました。(Palais idéal du Facteur Cheval, 8, rue du Palais, 26390 Hauterives) (*)“お伽の宮殿”とはアンコール・ワットと思われ、娘の誕生の機会に娘に捧げる為に造り始めたと云われます。

以上は小信117号(2015717日発信)に記述してご紹介した“理想の宮殿”をそのまま引用しましたが、この度ニルス・タヴェルニエ(Nils Tavernier)監督、ジャック・ガンブラン、レティシア・カスタ(Jacques Gamblin, Laetitia Casta)等の出演でこの物語が映画化されました。

パリ14Gaumont Parnasse(14, rue d’Odessa)にて、上映時間は毎日101512351455 、入場料11,40€、16区のMajestic Passy(18,rue de Passy)では金曜、土曜の11時、入場料は11€です。映画の上映については週刊“l’officiel des spectacles”誌をご参照ください。

 

*「レトロモビル」展 ( SALON RETROMOBILE ) : 今年第44回を迎えたこの展示会は、旧型の自動車、コレクションの名車、珍車、幻の車、、、乗用車、スポーツカー、F1などのレース用車、トラック、バス、特殊用途車、モーターバイク等600台、ヘルメット、各種パーツ、簡易ガレージ、ミニチュアカー、、、車に関する物なら何でも展示し、販売し、競売もあり、私の様に唯眺めるだけで嬉しい車好きから、名車のコレクター、パーツを探しに来る人、手作りでパーツを作って修理する専門業者、、、、集まる人も様々に賑わいます。今回の呼び物はシトロエン社創業100年、オースチン・ミニ60年の記念展示、、、懐かしい車の数々に出会いました。

 

2019212Saint Félix 日の出0806・日の入1804、パリ朝夕3/日中8℃曇天、ニース8/14℃曇天、ストラスブール4/8℃曇天、  「恐るもの風邪の人座す隣席」(和)

フランス通信(159)  賀 新春             Paris,le 05 JANV. 2019

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*新年 ( LE NOUVEL AN ) : 皆様それぞれに新たな年を迎えられたこととお慶び申し上げます。“往く年来る年”を伝える大晦日のTVニュースを見ていますと、まずニュージーランドのオークランドで“ハッピー・ニューイヤー”、シドニー、バンコック、香港、台北そして東京、、、次々に歓声と共に華やかな花火が上がり、、、パリの中心地シャンゼリゼ大通りは、並木の赤いイルミネーションに彩られ、凱旋門を舞台に音と光の祭典、、、カウント・ダウンも賑やかに“ボン・ナンネー”(Bonne année !)、東京に8時間遅れて年が明けました。今年の干支は「猪」、でもこちらのTV では中国風に « l’année de cochon »(豚の年)と云っています。寒さはそれ程厳しくなく、山に雪が少なく、これと云った騒動もなく、静かな年明けを嬉しく感じています。1939年に始まったというウイーン・フィルの“ニュー・イヤーズ・コンサート”は1958年に中継放送が始まって以来毎年世界各国に中継され、新年の雰囲気を盛り立てていますが、元日の昼にかけて今年も1870年建立のウイーンの音楽堂(Musikverein)の黄金ホール(Goldener Saal)からクリスチャン・ティーレマン指揮でウインナ・ワルツ、ポルカなどが心地よく流れました。いつの間にか定番となったシュトラウスの「美しき青きドナウ」そして聴衆の拍手も軽やかに「ラデツキー行進曲」が演奏される頃には私共も家族で正月の膳を囲みました。「お節料理」ですが、この頃は種類は限られますが、贅沢を云わなければ、餅や紅白蒲鉾(冷凍)位は日本食品店で手に入りますから、煮物、焼物などは、こちらにある食材を上手く使って準備し、目出度いことが重なる様に願って重箱に詰め、何とか格好をつけます。日本酒はどなたかがお土産に下さったものを大切にとっておいて頂きます。今年は友人が持ってきてくれた貴重な1本、フランスのアリエール産の樫の木の樽を使った樫樽純米酒「神韻」で乾杯しました。“19代当主の4歳になる孫娘さん”の手になるというラベルの題字のカリグラフィーを鑑賞しながら、ウインナ・ワルツに乗っての一杯は、琥珀色の優しいふくよかな味と樫の香りの素晴しいものでした。感謝!

 

*ミロ回顧展 ( Expo. « MIRO RETROSPECTIVE » ) : 「一枚の絵はピレネ山脈の羊飼い達がパイプに火をつける為に使う火打石のようでなければならない。」(Un tableau doit être comme les pierres dont les bergers pyrénéens se servent pour allumer leur pipe.)と云っていたスペインのカタロニアのシュールレアリスム画家ホアン・ミロ(Joan Miro(1893-1983))の大回顧展です。

アーネスト・ヘミングウエイは嘗て“農場(« la ferme »)”と題したミロの作品を見て「スペインに居ても居なくても、スペインの全てを感じさせる、、、」と称賛して買い入れたそうです。人間の身体、目、口、手足などの形、第2次世界大戦時にノルマンディ地方のヴァランジュヴィルに疎開してからは星、螺旋、アーチ、十字形などを組み合わせ、青、赤、黄、黒などで彩られた奇妙とも云える作品には、何か人間の弱々しさ、優しさ、思い遣りが誌的に表れている様に感じます。“ブルー(« Bleu »)(1961)”という大作、フランコ政権に処刑されたアナーキスト青年を題材にした“死刑囚の望み(« L’espoir du condamné à mort »)(1974)”等々、特徴ある150点の作品を展示しています。201924日迄、Galeries nationales – Grand Palais(3,Avenue du Gal.

Eisenhower, Paris 8e )にて,火曜日を除く毎日10002000、入場料15 メトロChamps-

Elysées Clémenceau下車です。

 

*“ツール・ド・フランス”2019 ( LE TOUR DE FRANCE 2019 ) : 夏季恒例の自転車のロードレース“ツール・ド・フランス”の今年の日程が発表されました。1903年に始まり、戦争などで中断したことはありましたが、毎年バラエティに富んだコースが設定され、106回目を迎えた今年は、世界各国から200名近い選手が参加して76日(土)にベルギーのブラッセルをスタートします。今回はフランスを北東から南西に斜めに横切る形になります。まずブラッセル市内のコースを争い、77日にフランスに入ってシャンペンの里エペネイ(Epernay)78日ランス(Reims)からワイン街道を抜けてロレーヌの都、アール・ヌーヴォー発祥の地、マカロンの街ナンシー(Nancy)710日はアルザス・ワインの首都コルマール(Colmar)11日は自動車、鉄道博物館で知られるミュルーズ(Mulhouse)12日ベルフォール(Belfort)からシャロン(Chalon-sur-Saône)13日食いしん坊の街、ワインのマコン(Mâcon)からサン・テチエンヌ(Saint-Etienne)714日独立記念日にはサン・テチエンヌを出てブリウード(Brioude)、翌15日はサン・フルール(Saint-Flour)からレンガ造りの紅い街、ロートレックのアルビ(Albi)17日はエア・バスの生産地トゥルーズ(Toulouse)18日は愈々ピレネー山脈(les Pyrénées)へ向かいトゥールマレ(Tourmalet)19日は聖地ルルド(Lourdes)近く、果物、ワイン、チーズのべアルン地方の街ポー(Pau)20日は山岳コースをタルブ(Tarbes)から再びトゥールマレ、721日中世の街フォア(Foix)から発泡酒の産地として名高いリムー(Limoux)22日はガロ・ロマンの都ニーム(Nîmes)とその近郊を一周、24日ローマ時代の水道橋ポン・デュ・ガール(Pont du Gard)からアルプスの玄関口ギャップ(Gap)、その後は25日から27日迄アルプス山間部の峠越えの難所が続きアルベールヴィル(Albertville)、そこから空路パリ近郊、広大な森の中ランブイエ(Rambouillet)に飛び、728日(日)にランブイエからパリに向かい、パリ市内に入ってからはルーヴル宮、コンコルド広場、シャンゼリゼ大通り、凱旋門の最終コースを8周、全行程3460㎞を走破してゴールします。このレースでは毎回必ずと云ってよい程選手達の興奮剤使用(le dopage)が話題に上がりますが、TVを眺めている分には、レースの実況と共に沿道の景色、各地の名所旧跡を綺麗に映してくれますので大いに楽しめます。尚、最終日にシャンゼリゼでゴールの賑わいを観るのも一案ですが、その節はスリに十分ご注意ください。

 

*お知らせ(1)冬物一掃のソルド(バーゲン)は1月9日からです。昨年末より“黄色のジャケット”のデモに紛れての破壊活動の影響から、年末の売り上げが40%から50%減となり、今回は在庫の現金化を図る上からも、バーゲンに出す商品も多い様です。(「黄色のジャケット」が未だにくすぶる中、教職員が「赤いペン(Stylos rouges)」を組んだようです。)

*お知らせ(2): 中国の正月「春節」は 25日です。

*お知らせ(3): 小信「フランス通信」の2013年から2017年までの5年間を纏め、「パリの春」「パリの夏」「パリの秋」そして「パリの冬」の4冊が昨年10月に日本のアマゾンから発売になりました。

「パリの春」http://amzn.asia/bLNL8tw/「パリの夏」http://amzn.asia/hub4bMf

「パリの秋」http://amzn.asia/9bVeXXL「パリの冬」http://amzn.asia/iJVejtn  どうぞよろしく。

201915Saint Edouard 日の出0843・日の入1708 天気:パリ朝夕2/日中5℃曇天、ニース5/13℃晴天、ストラスブール1/4℃降雪 本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。菅

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